院卒新人サラリーマンのメモ代わり

備忘としてのメモを記載

幸せを科学する

幸せを科学する―心理学からわかったこと

幸せを科学する―心理学からわかったこと

読みやすくわかりやすい。
あくまで論文の結果を紹介するだけで、日々の行動に活かせる内容は少ない。
こういう人は幸せだよね、こういう人は不幸だよね、これらは遺伝と関連が強いねみたいな。
とはいえ面白かったので、少しまとめてみる。

・お金と幸せ
お金がないことは不幸であるが、ある程度以上あれば幸福感に影響を与えない。
食、住の基本的な欲求が満たされれば、それ以上の年収は必ずしも幸せの向上にはつながらない。

・所有物と幸せ
モノは買った瞬間は幸せさだが慣れる。
経験は思い出となり満足度が保持できる。

・慣れと幸せ
出来事の幸福感への影響は最初の3ヶ月間のみ。
大学合格、婚約などの人生の節目に当たること、別れ、昇進を逃すなどのダメージの大きそうな出来事も、長期的な影響力という面では非常に限られている。
出来事は短期的に幸福感に影響を与えるが、長期的な影響力は限られている。
不幸を過大評価するが、案外すぐ慣れる。

・結婚と幸せ
人生の満足度との相関
・結婚生活への満足度:0.51
・健康への満足度:0.35
・仕事への満足度:0.44
・年収との満足:0.20未満
以上より結婚生活は人生においてとても大切

・何が結婚生活への満足度を予測するか
実際は似ていなくても、自分たちが性格的に似ていると認識していること。
性格の類似性は関係が薄いが、趣味の一致は関係性が高い。
満足度が高い夫婦のコミュニケーションは褒め言葉が批判的な言葉の5倍(注意;アメリカの話)

・友人と幸せ
「広く浅く」と「狭く深く」はどちらでも人生の満足度に与える違いはない
昔は村社会だったから友達も結婚相手も選択肢が狭く深い関係だった。
いまは移動が激しくなり本当の友達を見つけにくい。

・遺伝と幸せ
幸せとは約80%が遺伝で決まる
社交性の高い人は幸せ
喜びやドキドキと言った肯定的感情を覚える人が多いから
神経症の人は不幸せ
うつや否定的な感情を経験することが多いから

・比較と幸せ
幸福感の高い人は同僚が一流大学を出ていて、自分はそうでないとして気にしないが
幸福感の低い人は同じような状況で常に劣等感を持つ。
さらに、幸福感の高い人人工的幸せを作り出す。
結果として、自分のした選択のほうが良かったと合理化する。

・視野の広さと幸せ
幸福感の高い人は大雑把で広い視点を持つ
幸福感の低い人は細部に焦点を当て、細かい
曖昧な基準のほうが柔軟性があり、自分に都合よく解釈できる。

・親の期待と幸せ
どれくらい親の期待に答えてきたかは人生の満足度全般に関連する。
親の期待が細かいと答えられなかったと感じやすい。

・幸せへの介入
感謝することを書き出す
平凡な経験でも満喫する(普段の景色をじっくりと鑑賞するとか)
最高の自分を思い浮かべる(すべての目標を達成し、すべてがうまくいくこと)
良いことが起こったとき理由がわからないほうが「過去の出来事」として整理されず心に残る。
だから、同僚に親切にしてもらったとき、動機について深読みするよりも「良かったなぁ、でもなんでかなぁ」ぐらいでやめる
人に親切にし記録する。

・幸せの効用
明るい人のほうが年収が高い
幸せな人が結婚しやすい
成績もよい